制作会社の“断り文句”の裏にある本音とは?
はじめに:その断り文句、信じていいの?
ホームページ制作を検討していて、問い合わせた制作会社からこんな言葉を言われたことはありませんか?
「今はスケジュールがいっぱいで…」
「ご予算との兼ね合いが難しくて…」
「うちでは対応が難しい内容です」
「現在、新規のご依頼は控えさせていただいております」
一見すると丁寧で筋の通った理由に見えるこれらの“断り文句”。しかし、その裏には必ずと言っていいほど、会社側の“本音”があります。
この記事では、制作会社のよくある断り文句をピックアップし、それぞれの裏にある本音や背景を深掘りします。
これを読むことで、なぜ断られたのか、次にどう動けばいいのかが見えてくるはずです。
「スケジュールがいっぱいで…」の本音
■ 表向きの理由
「現在、他のお客様の案件が立て込んでおりまして…」
■ 裏の本音
「手が空いていても、優先順位が低い案件には割きたくない」
ホームページ制作会社は、全ての案件に同じ熱量で取り組んでいるわけではありません。予算が低い、納期がタイト、担当者との相性が悪い…など、いくつかの条件が揃うと“やりたくない案件”になります。
制作会社もビジネスです。売上や労力のバランスを考えて「今は忙しいので…」という言葉で、角を立てずに断るのが常套手段です。
■ 対処法
もし本当にお願いしたい場合は「多少納期が延びても大丈夫です」と伝えるなど、相手の負担を軽減できる条件を提示すると話が進む場合もあります。
「ご予算との兼ね合いが難しくて…」の本音
■ 表向きの理由
「お見積もりを拝見したところ、当社のサービス内容と価格帯が合致しませんでした」
■ 裏の本音
「この予算では利益が出ない」
制作会社が見積もりを断る時、裏にあるのは単純な収益構造です。たとえば10万円の予算で依頼されても、その中に打ち合わせ、デザイン、コーディング、修正対応…すべてを含めたら赤字になるケースも。
特に少人数で運営している制作会社では、利益が出ない仕事を引き受ける余裕はありません。
■ 対処法
予算が限られている場合、「必要最低限でお願いしたい」「テンプレートベースでもいい」と柔軟性を示すと受けてもらえることがあります。
「うちでは対応が難しい内容です」の本音
■ 表向きの理由
「特殊な機能が必要で、対応実績がないため…」
■ 裏の本音
「責任を持ちたくない/手間に見合わない」
たとえば、予約機能付きのECサイトや、会員制ポータルサイトなど、開発の手間やサポートコストが高い案件は、リスクと手間に見合わないと判断されて断られることがあります。
また、要望が抽象的すぎる(例:「スタイリッシュにしてほしい」「かっこよく」)と、完成後にトラブルになりそうだと警戒されて断られることも。
■ 対処法
具体的な要望を整理してから依頼すると、受け入れられやすくなります。依頼者側の「丸投げ感」があると敬遠されがちです。
「現在、新規のご依頼は控えさせていただいております」の本音
■ 表向きの理由
「社内体制の見直し中でして…」
■ 裏の本音
「リピート顧客の方がコスパが良い」
制作会社にとって新規顧客の対応は、ヒアリングから企画、見積もり、提案と多くの工数がかかります。しかも、契約に至るかは不透明。
それに比べて既存顧客からの依頼は信頼関係もできており、やりとりがスムーズ。結果的に、労力に対する収益性が高くなります。
■ 対処法
新規案件であることを前提に「今後の継続依頼も検討している」と伝えると、前向きに考えてもらえる可能性があります。
制作会社が“断る”案件の共通点
ここまで見てきたように、制作会社が案件を断るとき、そこには明確な“損得勘定”があります。
端的に言えば、「時間や労力に見合わない」と判断されると、どんな理由であれ断られる可能性が高いのです。
■ よくある「断られ案件」の特徴
- 予算が極端に低い(相場感がずれている)
- 内容が抽象的・不明確
- 修正依頼が多くなりそう
- 対応のやりとりが遅い、または雑
- 相手に任せきりの姿勢
これらの特徴があると、制作会社側から「付き合いたくない」と思われる可能性が高くなります。
制作会社との良好な関係を築くには?
ホームページ制作は“共同作業”です。一方的な発注ではなく、意見交換を重ねながら形にしていくプロセスになります。
そのため、制作会社と良好な関係を築けるかどうかが、結果としてホームページの質にも影響してきます。
■ 信頼関係を築くポイント
- コミュニケーションを丁寧に行う
- 要望をできるだけ具体的に伝える
- 任せるところと、口を出すところのバランスを取る
- 感謝の気持ちを伝える
これだけで、制作会社側の対応も大きく変わることがあります。
断られても気にしないことが大切
最後にお伝えしたいのは、「断られた=自分が悪い」ということではないという点です。
制作会社によって得意分野や価値観が違います。あなたの依頼内容と相性が悪かっただけかもしれません。
断られた理由を冷静に分析して、次の依頼先ではどのように伝えるか、何を改善すべきかを考える。
それが結果的に、よりよいパートナー探しにつながります。
まとめ
制作会社の“断り文句”の裏には、必ずと言っていいほど、現実的な理由や本音が隠れています。
その裏側を知っておくことで、単に「断られた」と落ち込むのではなく、「次はこうしよう」と戦略的に動くことができるようになります。
ホームページ制作は、依頼主と制作者の共同作業です。
断られることは、次の一歩への学び。うまくいく相手と出会うための通過点にすぎません。
これからホームページ制作を考えている人にとって、この記事が少しでも参考になれば幸いです。