社内で更新できるようにしたのに更新されない理由 ~ホームページ更新の落とし穴と解決のヒント~
ホームページは企業やお店の“顔”として、日々の情報発信やお客様とのコミュニケーションに欠かせない存在です。
だからこそ、多くの会社が「社内で更新できる体制」を整えています。外注しなくても自分たちで情報をすぐ変えられるのは便利ですよね。
しかし、せっかく更新体制を作ったのに「実際には更新されない」「担当者が更新をしてくれない」「更新したはずなのに反映されていない」…そんなお悩みは少なくありません。
本記事では、なぜ「社内更新できるはずなのに実際は更新されない」のか、その背景にある理由を多角的に掘り下げていきます。
1. 「更新できる」=「更新が定着する」ではない
まず最も基本的なポイントです。
「ホームページを社内で更新できるようにする」ことと、「社内の人がちゃんと更新を続ける」ことは別問題です。
たとえば…
- 更新用の管理画面はあるけど使い方が難しい
- 担当者が他の業務で手一杯で時間がない
- 更新の必要性や効果が社内で理解されていない
- 更新の責任者が明確でなく、誰も動かない
このように、技術的に更新可能でも運用面でつまづくケースが多いのです。
2. 更新がされないよくある理由7選
(1) 更新担当者の負担が重い
ホームページの更新は、「記事を書く」「画像を用意する」「管理画面に入力する」「プレビューや確認を行う」など工程が多く、慣れていない人には負担に感じられます。
さらに、日常業務が忙しいと後回しになりがちで、結局更新が滞ります。
(2) 更新のやり方がわかりにくい
社内更新システムは「CMS(コンテンツ管理システム)」が多いですが、使い方にクセがあったり、操作方法が難解だと担当者が混乱します。
たとえば、「記事の保存と公開の違いがわからない」「画像のアップロード方法がわからない」などが典型例です。
(3) 更新権限やルールが不明確
誰が更新していいのか、どこまで変更できるのかのルールが曖昧だと、担当者が躊躇して更新を避けてしまいます。
また、上司の承認が必要だったり、複数人の合意がいる場合も更新の遅れにつながります。
(4) 更新内容の品質への不安
「文章がうまく書けない」「見栄えが悪くなるのが怖い」と感じる担当者は多いです。
そのため更新をためらい、結局古い情報のまま放置されることがあります。
(5) 技術的なトラブルや反映遅延
更新作業自体はできても、サーバーやシステムの問題で反映が遅れたり、正しく表示されないことがあります。
例えばキャッシュ(※)の影響で最新の内容が見えないこともあります。
(※キャッシュとは、閲覧を速くするために一時的にデータを保存しておく仕組みのこと)
(6) 更新の必要性が感じられていない
社内で「ホームページは作ったら終わり」という認識が根強いと、更新は後回しにされます。
「更新しなくても売上に影響がない」と感じている場合も同様です。
(7) 更新の費用やリスクを気にしている
もし社内に詳しい人がいなかったり、誤ってホームページを壊すリスクを恐れていると、更新を控える傾向があります。
3. 具体的な問題を少し掘り下げてみる
管理画面(CMS)の壁
中小企業向けに多いCMSはWordPressやWix、Shopifyなどがあります。
どれも「非専門家でも更新できる」ことを売りにしていますが、実際には操作に慣れるまで時間がかかります。
管理画面の見た目や用語が分かりづらかったり、思い通りにレイアウトが変えられなかったり、細かい設定が難しいケースが散見されます。
特に「公開ボタンを押さないと変更が反映されない」といった基本操作が理解されていないことが多いです。
社内コミュニケーションの落とし穴
ホームページ更新は担当者1人に任せているだけでは失敗しがちです。
経営層や他部署と連携し、更新内容の決定や情報共有をきちんと行うことが重要です。
更新の重要性や成果を社内で共有していないと、担当者は孤立しやる気を失います。
社内教育不足
更新のマニュアルが不十分、もしくは用意されていないこともよくあります。
また、定期的な研修や勉強会がないと、担当者のスキルアップが進まず更新効率が悪化します。
4. 「更新できているのに反映されない」技術的な罠
技術的には更新しているはずなのに、公開ページに変化が見えない場合もあります。
代表的な原因は:
- キャッシュの影響
閲覧者やサーバー側で古いデータが残っていると、最新の情報が表示されません。 - 公開設定ミス
「下書き保存」のまま公開ボタンを押していなかったり、権限設定で公開がブロックされていることがあります。 - サーバーの同期遅延
レンタルサーバーやクラウドサービスによっては反映に数分〜数時間かかることも。 - ドメイン設定・SSL問題
正しくHTTPS設定されていなかったり、ドメインのDNS設定に問題があると更新内容が反映されないケースもあります。
5. 更新を続けるためのヒント
- 明確な担当者と役割分担を決める
更新の責任者を明確にし、誰が何をするのか役割を分かりやすくしましょう。 - 操作マニュアルを用意し、継続的な教育をする
わかりやすい手順書を作り、実際の画面キャプチャや動画もあると効果的です。 - 更新のメリットを社内で共有しモチベーションを上げる
更新が集客や売上に繋がっている具体的な数字を伝えましょう。 - 簡単な更新作業は積極的に任せる
文章の修正や画像差し替えなど、小さな作業でも定期的に行う習慣を作る。 - 更新用の時間をスケジュール化する
毎週○曜日は更新作業の日と決めるのも良いです。 - 技術的トラブルは専門業者に相談
システム設定やキャッシュ問題はプロに任せて解決しましょう。
6. まとめ
「社内で更新できる」だけではホームページは生きません。
更新が止まる原因は技術だけでなく、人や組織の仕組み、心理的な壁にも多くあります。
運用面の問題を掘り下げて解決し、社内で更新が自然に継続できる仕組みづくりが大切です。
また、技術的なトラブルは早めに専門家に相談しましょう。
ホームページを「動く資産」に育てるために、ぜひこの記事のポイントを参考にしてみてください。