BtoBサイトに「CTAボタンが1つもない」致命的ミスとは?
インターネットでビジネスを展開するうえで、自社のホームページは「顔」ともいえる重要な存在です。とくにBtoB(ビジネス・トゥー・ビジネス)サイトでは、信頼感や専門性を示しながら、訪問者を効率的に顧客へと導く役割が求められます。
そんな中で、実は多くのBtoBサイトに見られる「致命的なミス」があります。
それは…
「CTAボタンが1つもない」こと。
今回は、この「CTAボタン」の役割や、なぜBtoBサイトに欠かせないのか、また設置のポイントや具体例について、初心者でも理解しやすく解説していきます。
CTAボタンとは?
まずは「CTAボタン」の意味から押さえておきましょう。
CTA(Call To Action)とは、直訳すると「行動喚起」のこと。
ホームページで言う「CTAボタン」とは、訪問者に対して何らかの行動を促すためのボタンのことです。
例えば、以下のようなものがCTAボタンにあたります。
- 「お問い合わせはこちら」
- 「資料請求」
- 「無料相談を予約する」
- 「無料トライアルを申し込む」
訪問者に「次の一歩」を踏み出してもらうための明確な誘導を、ボタンという視覚的な形で示すわけです。
なぜBtoBサイトにCTAボタンが必須なのか?
1. BtoBは購入プロセスが長く複雑
BtoB取引は一般消費者向け(BtoC)に比べて、製品やサービスの価格も高く、契約までの検討期間が長い特徴があります。
例えば、大型の産業機械や業務システム、専門的なコンサルティングサービスなど。
こうした取引は、複数の担当者による検討や、社内承認が必要なことも多く、サイト訪問者はすぐに「購入」や「契約」を決めるわけではありません。
そこで、まずは「資料請求」「見積もり依頼」「無料相談」などの小さなアクションを取ってもらい、関係構築の第一歩とする必要があります。
この段階で明確なCTAボタンがなければ、訪問者は何をすれば良いかわからず、離脱してしまう恐れが高まります。
2. 情報過多なBtoBサイトでは誘導が必要
BtoBサイトは情報量が多い傾向があります。
製品仕様、導入事例、技術資料、FAQ、ブログ記事など、多くの情報を掲載することで、訪問者の疑問や不安を払拭しようとするためです。
しかし情報が多い分、訪問者は迷いやすく、「どこで何をしたら良いのか」がわかりにくくなりがちです。
CTAボタンがあることで、訪問者は迷うことなく次の行動に進めます。
例えば、「無料デモの申し込みはこちら」というボタンがあれば、そのページやセクションに興味を持った人がすぐに動けるわけです。
3. 訪問者の心理を動かすための視覚的指標
人は文章を読むだけでなく、視覚的なヒントを頼りに行動を決めます。
ページ上に「ボタン」があることで、無意識に「ここで何かできる」と認識します。
特に、色や配置に工夫されたCTAボタンは、心理的な押しボタンのように働き、訪問者の行動を後押しします。
逆に、CTAがなければ「ただ読むだけ」のページとなり、訪問者は「興味はあるけど次はどうすればいいかわからない」と感じ、ページ離脱率が高まります。
では、どんなCTAボタンを設置すれば良いのか?
1. 訪問者の検討段階に合わせた複数のCTAを用意する
BtoBサイトは訪問者の状態により、「興味はあるがまだ検討初期」「具体的に導入を考え始めている」「すぐに相談したい」などさまざまです。
そのため、一つのページに複数のCTAを設置するのが理想的。
- 初期検討層向け:「資料請求」「ホワイトペーパーのダウンロード」
- 具体的検討層向け:「無料デモの申し込み」「見積もり依頼」
- 導入直前層向け:「無料相談予約」「お問い合わせ」
こうした分け方は、「カスタマージャーニー」(顧客の購買行動の流れ)に沿ったアプローチで、専門用語ですが覚えておくと便利です。
2. CTAボタンは目立つ色・大きさで配置する
ホームページ制作の世界では、「視認性」という言葉があります。
視認性とは「どれだけ目に入りやすいか」という意味で、CTAボタンは訪問者の目に自然と入りやすい位置・色・大きさにすることが重要です。
- ページの最上部(ファーストビュー)やスクロール途中の目立つ場所
- 余白を確保し、他の情報と区別する
- サイトのメインカラーと異なるアクセントカラーを使う
これにより、訪問者が自然にCTAボタンに目を向けやすくなります。
3. ボタンの文言は具体的かつ行動をイメージしやすいものにする
「クリックしてください」「送信」など漠然とした文言は避け、
- 「今すぐ資料をダウンロード」
- 「無料で相談予約」
- 「導入事例を読む」
など、行動後に得られるメリットや成果がわかる言葉を使いましょう。
これにより、訪問者の心理的なハードルが下がり、行動に移しやすくなります。
4. スマホ対応(レスポンシブデザイン)も忘れずに
昨今、BtoBサイトの閲覧もスマホやタブレットが増えています。
スマホ画面でCTAボタンが小さくて押しにくかったり、そもそも表示されなかったりすると、せっかくの誘導も意味がありません。
「レスポンシブデザイン」という言葉は、PC・スマホ・タブレットの画面サイズに合わせて自動調整する仕組みのことです。
CTAボタンもこの仕組みの中で、押しやすく見やすい大きさと位置で表示される必要があります。
まとめ:BtoBサイトにCTAボタンは必須。設置して離脱防止と顧客獲得を加速させよう
今回のポイントを簡単にまとめます。
- CTAボタンは訪問者に「次の行動」を促す重要な誘導ツール
- BtoBサイトでは購入までの検討期間が長いので、複数の段階に対応したCTAが必要
- 視認性の高いデザインと具体的な文言で、訪問者の心理的ハードルを下げる
- スマホ対応も必須。どのデバイスでも使いやすくすること
- CTAボタンがないBtoBサイトは、訪問者が行動できず離脱してしまう「致命的なミス」
これらを意識して、あなたのBtoBサイトに適切なCTAボタンを設置し、訪問者の行動をしっかりと誘導しましょう。
そうすることで、見込み客の獲得率が格段にアップし、結果的に売上アップや取引拡大につながります。